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オルペミの日記

鍼灸・日本語教師・放送大学。大人になってからの学問の道。

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信じるとは何だろう

鍼灸 鍼灸-鍼灸院にて
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鍼の効果を信じている人は少ない。
病院に通っている人には、変わった人にしか見えないだろう。病気で痛いのに、さらに痛いことをするのだから。

前の夫は、御朱印マニアだった。神社仏閣に落としたお金はいくらだろうか?
御朱印は、専用のノートに筆で何かしら書いてもらってスタンプを押してもらうもの。丁寧なところでは、読経までしてくれた。神様仏様の分身がノートにある、という概念だったと思う。1ページ300円から600円くらい。
信じていない私には、スタバのコーヒーの方が幸せになれる。

みんな、それぞれ信じているものが違う。
牛肉だけ食べない人。
豚肉だけ食べない人。
卵もマヨネーズも食べない人。
職場の日本語学校にはいろいろな宗教と風習を守る人がいる。

日本も、宗教は神道仏教だけじゃない。
創価大学の大学院には通信の日本語教員養成コースがある。創価大学の人が書いた日本語教育の本を読んだこともある。授業に役立ちそうな共同学習についての内容だった。
日本語教員養成コースには興味がないわけじゃない。内容がよければ、教授の宗教なんて関係ないかもしれない。
でも、私はそこで学ぶ勇気が出ない。
宗教の多様性は人より理解しているつもり。それでも、イルカの集団の中にフクロウがいるようなことになりそうで、その大学院には行きたいとも思えない。
海と空、生きる世界が違いすぎる。

宗教じゃなくても、信じる力は時として怖く感じる。
私の母は、食べ物にうるさい。◯◯は体に悪い、××は食べた方がいい、始終話している。外食に連れて行くのもためらうほどだ。

そして今、私は家族のように信頼していた人に対して恐怖に感じている。

私が信じていた鍼の先生は、マルチ商法の人を信じてしまった。

昨日、私に鍼をしてくれている間に、マルチ商法の人が先生に電話してきた。
どうやら、患者を紹介してくれたみたい。一人じゃなく、もう数名も来ているみたいだった。先生は歯磨き粉とせっけんを10個持ってきてとお願いしていた。マルチ商法の人は、 え〜、と困ったふりをしていた。

昨日の先生は、私に対して無言だった。私がずっとイエスマンだったのに、自分の気に入った商品を否定したから気に食わなかったのだろう。

私はどうすればいいのだろうか。
先生の鍼は学びたい。
一緒に働こうと言ってもらった。
振られたって、まだ先生のことが好きだ。
でも、マルチ商法に加担するような鍼灸院では働きたくない。私の主義に反する。

韓国人は、だいたいキリスト教か仏教を信じている。
先生は、韓国人だけど無宗教。自身だけを信じる珍しい人だ。人間なんて、死んだら宇宙のクズになるだけ、と言って、天国も輪廻(りんね)も極楽浄土(ごくらくじょうど)も信じていない。

そんな人を信頼させたマルチ商法の人、宗教家になった方が儲かるんじゃないだろうか。
ネズミ講の人は、韓国のショートカットが似合う美人アクション女優と同姓同名だった。多分、偽名だと思う。

信じるとは、何だろう。
私は、先生の鍼を信じている。
でも……
先生が他の患者に歯磨き粉を勧めていて、それを静かに見ていられるだろうか。
全て目をつぶり、先生の鍼を学んで、私は本当に満足できるだろうか?

先生の鍼は、先生が開発したわけでもなく、先生の師匠が考えた方法だ。たくさんのお弟子さんがいる。
だから、別に先生じゃなくたっていいのだ。
先生と連絡を絶って、必死に鍼灸学校で勉強すれば、他の先生が教えてくれるかもしれない。

私の進路は、霧の中にある。