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オルペミの日記

鍼灸・日本語教師・放送大学。大人になってからの学問の道。

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親の借金は子供が返さなければならないのか?

日常の日記

そろそろ、この話はまとめて書いておきたいと思った。

15年以上悩んでいた話。

 

私が20代の頃、父は親戚によくお金を借りたらしい。

いちばん幻滅したのは、私の妹(父にとって娘)の結婚式を挙げたいからお金を貸してほしいと母方の祖母(父にとっては義母)にお金を借りたことだ。もちろん、結婚式はしなかった。一体なにに使ったのか・・・もはや分からない。

 

親戚以外のところからもお金を借りていることも発覚した。

母から「父は借金がある。いくらあるのかは分からない。」と聞いた。

のちに父にも直接聞いたが、言葉をにごした。お金を返そうということや、別の仕事をしたほうがいいという話もしたが、父の心には響かなかった。

 

母は、こういう法律の話が弱くて、誰にも相談できなかった。

幸い私はパソコンを使えたからインターネットで調べていた。

 

わかったことは、2つ。

縁を切っても気持ちの問題だけで、借金の相続は無くならないということだった。父が死ぬまで付き合わなければならない悩みになった。

相続放棄は3ヶ月以内にしなければならない。どこがスタートなんだろうと思ったが、「死んだ」と知った日かららしい。

 

こんなことは、今インターネットで調べれば、もっと詳しく載っている。

私が書きたいのは、相続放棄の体験である。

母は、父が死ぬ数年前に離婚したので、相続は私と妹だけで解決しなければならなくなった。

 

「お父さんが死んだ」と連絡が来たのは叔父さん(父の兄)からだった。

ちなみに父は叔父さんにも借金している。

深夜だったので、翌朝に叔父の家に行った。妹が先に着いていて、泣いていた。

なんとなく、負けられない戦いだ・・・と思った。

叔父は、借金の話もしたが、父の住居の話もした。父の住居の土地を、一度相続してほしいという話だった。あとで、いらないなら叔父さんが買い取ると話してきた。作業場のゴミが多いから、そうじもしたほうがいいと叔父さんは言った。

父が死んで弱くなった私たちだった。

父の死がショックなのではない。

相続放棄がうまくできるだろうか。不安である。

父が死んだら、どうするか。

さまざまなイメージトレーニングをしてきたけれど、叔父さんの態度は想定外だった。

完全に叔父さんのターンだった。

 

葬式は叔父さんがメインで行われた。

忙しくて覚えていないが、従姉妹のお姉さん(叔父の娘)が「ごめんね」と泣いていた。その時は意味がわからなかった。

 

葬式の前に、叔父さんが、◯◯さんが父の原付がほしいらしいと妹に言ってきた。

叔父さんは、妹に借金を背負わせようとしてきたわけだ。

 

父の遺産を触ったら、相続しなければならなくなっただろう。

だから、部屋のそうじをさせたり、原付の話をしたのだろう。

父の携帯も渡された。

なにかおかしい。馬鹿な私たちでもわかった。

私たちは念のため、電気ガス水道を止めることもしなかった。

 

妹は恐怖で、ちょっとおかしくなっていた。

そして、弁護士に相談することにした。

私だけだったら、これは利用しなかったと思う。

電話のクレーム処理をしていたから、叔父さん程度の脅しは無視できる。

でも、妹を見ていると、かわいそうだったので、弁護士に相談することにした。

しかし唯一、知っている弁護士に相談したら、お金にならない話だったからなのか断られた。もっと、いろいろ探しておくべきだったと思う。

 

いろいろあって、法律相談センターにたどり着いた。

 

yokoben.or.jp

 

偶然にも、やさしい先生に出会った。

相談料は5000円。

その後、法律事務所へ行って、相続放棄することと付きまといをやめてほしい旨を書いた書類を作って叔父宅へ送ってもらった。

もちろん別途料金が発生する。でも叔父さんは権威に弱いので、弁護士を利用してよかったと思う。

 

そして家庭裁判所へ行って事情を話して、なるべくはやく相続放棄をしたいと伝えた。

当日に相続放棄できるわけではないので、1週間以上モヤモヤした気分だったと思う。

裁判所|相続の放棄の申述

 

最後に、相続放棄したことがわかる書類と父の携帯などを箱に入れて叔父に送りつけた。 なんとなく失礼なやり方で心苦しいけれど、お互い様だ・・・と思った。

 

この遺産放棄の作業の間に、私は夫に離婚も考えていると言われた。

こんな大変なことにまきこんで申し訳ないけれど、結婚前から話していたことだし、一緒につらいことも耐えてくれると思い込んでいた。 

結果、私が夫を信頼できなくなり離婚することになった。

 

相続放棄はできたけれど、計画のない借金なんてするものじゃないと思う。

私は親戚との付き合いを失った。

 

父の死から3ヶ月を過ぎた頃、債権業者からも手紙がきた。相続放棄した旨の書類を送って終わった。叔父とのことに比べると淡々としたものだった。

 

***

 

それから・・・だいぶ経って、去年の秋。

法律事務所から連絡があった。

警察が私に連絡したいという話だった。

おそらく(警察→叔父→弁護士→私)という流れだと思う。

 

私の自転車を乗っている人がいた、という話だった。

乗っていた話によると・・・

ある人が父から自転車をタダでもらって、さらにその人から自転車をもらって乗っていたらしい。

忘れていたが、私が使わなくなった自転車を父にあげた。

私も引越ししたし、父も亡くなったので、その人に自転車を使ってもらいたいと伝えて終わった。

 

いろいろ恨まれていた父だったが、一方では愛されていた父だった。

おかげで私は親戚付き合いもなくなってしまったが、わたしはどうにも父を憎めない。

葬式の時は、寺の住職からも花をもらっていた。どこぞの社長の葬式かと思うほど立派だった。住職に、愛されていた。

 

今年の初夢に、父が出てきた。

あれだけ私を苦しめた存在だけれど、わたしも父が好きみたいだ。